ヴィラ型ショートステイ 仙台市で着工!

プロジェクト 医療型ショートステイ 西田中プロジェクト COCOON西田中EAST

あいの実最大プロジェクトが2022年4月27日、仙台市泉区でついに着工しました。このプロジェクトは医療型短期入所(ショートステイ)を中心としたもので、仙台市とその周辺の重症心身障がい児者・医療的ケア児者のための施設です。この施設が仙台市・宮城県の重心・医ケア児者の心のよりどころとなるような拠点になればと思い企画しました。オープンは2023年4月を予定しています。

今回はこのプロジェクトの全貌をお伝えします。

施設名称

このプロジェクトはあいの実で3か所目となる施設です。これまでの施設名をコクーン実沢、コクーン北中山としていました。コクーンとは繭(まゆ)のことです。繭にほっこり囲まれたようなイメージで命名しました。それで、今回の建物はコクーン西田中イーストとなります。施設の場所についてはこちらをご覧ください。

医療型ショートステイ予定地 発表!

施設で行うサービス

コクーン西田中イーストで行われる事業は次のものです。

  • 医療型短期入所 あいの実ストロベリー(定員10名)
  • 重心型放課後等デイサービス・児童発達支援 あいの実ブルーベリー(定員合わせて5名)
  • 重心型生活介護 あいの実ブルーベリー(定員15名)
  • あいの実クリニック(医療型短期入所併設診療所)
  • アウトドアカフェ(お母さんたちの働く場。名称未定)

どんな施設?

今回の建物も本部事務所と同じく設計デザインを都市建築設計集団/UAPPに依頼し、新世代の福祉施設のあるべき姿を共に模索しました。建築施工は入札により市村工務店(山形県)が選定されました。市村工務店さんは100年以上の歴史を誇る老舗の工務店さんで、素敵な建物を数多く手がけています。

建物は大きく4つのセクションに分かれています。

  • 短期入所棟
  • 生活介護・放デイ・児発棟
  • 入浴棟
  • 事務棟

それぞれの棟がロの字型に接続しており、中庭を囲むようになっています。

中庭を囲むように四つのセクション(模型)

建物のほとんどが平屋で事務棟のみ2階があります。

ファサード/正面から見たところ(模型)

建物の雰囲気はコクーン実沢を踏襲しています。

医療型短期入所 あいの実ストロベリー

短期入所(ショートステイ)は以前にもウェブサイトでお伝えしたように、これまでにない居心地の良さを追求しました。「家族が泊まってみたいと思えるショートステイ」を目指し、このような形態の短期入所を「ヴィラ型ショートステイ」と命名しました。医療的ケアを安全に行える工夫と個室感のバランスをうまく取れるようにデザインしました。

窓沿いに仕切りがあり、ここから稼働間仕切りを引き出すことができます。それによって個室を作ることができます。(模型)

これまでショートステイは「緊急時の預け先」という意味合いの強い場所でした。でも本当にそれだけでいいのか?親亡き後にどうつなげるのかを考えた時に、重心・医ケア者が自立し一人で暮らすこと、親離れ子離れの場という視点も持っています。また、医療型ショートステイは重心・医ケア児者の出会いの場ともなります。新たな友人を作り、人生を豊かにするためのステップにする、という思いも込めました。

追記:開設当初はお泊り無しのサービスとなります。

児童発達・放課後等デイサービス・生活介護 あいの実ブルーベリー

あいの実ラズベリーと同じく多機能型として全世代型の重心・医ケア施設となります。あいの実はこれまで、「どんなに重い症状の子でも断らない」という決意で通所施設を運営してきました。今では呼吸器をはじめ医療的ケアのある重心・医ケア児者が多く通う日本でも有数のデイサービスになっています。そしてスタッフも成長し、医療的ケアのエキスパートの集団となっています。

ますます増える医療的ケア児者、スタッフへの信頼、あいの実の目玉サービスである入浴サービスなどによって常に満員状態が続き、既存デイサービスでの受け入れが限界に近付きつつあったため、早期の新設が望まれていました。

追記:生活介護はあいの実ラズベリーからの移転になります。ラズベリーの生活介護は休止となります。将来の需要とスタッフの確保によりラズベリーの生活介護を再開させる予定です。

生活介護・放デイ・児発棟から中庭を介して短期入所棟を望む(模型)

あいの実クリニック

あいの実クリニックは医療型短期入所併設の診療所となります。主にオンライン診療を用いた次世代型診療所です。専用アプリでビデオ接続し診察を受けることができます。家から出ずに予約して診察を受けられるので、障がい児者のご家族もついでに診察を受けたりできるメリットも。

医療型短期入所を利用するためにはまずあいの実クリニックでの診察を受けていただき、カルテを作っていただきます。また、急な短期入所利用でも対応できるよう、定期的な診察をお願いします。

カフェ

まだ名称は未定ですが、施設内の見晴らしの良いデッキを使用した、アウトドアのカフェとなる予定です。今後保健所の指導などを受けながらカフェの形態を模索していきます。

こちらのカフェの大きな目的は、障がい児者のお母さんの仕事の場の提供です。障がい児者は急な体調不良などが多く、お母さんもそれに合わせて動かなければなりません。それがお母さんたちの就労の機会を奪っていました。急なシフト抜けにも柔軟に対応できる職場を作っていきます。

もちろん遊びでやるものではありません。ガチで運営するカフェにする予定です。やる気のあるお母さんたちの就労を期待しています。

現在の状況

現在建設現場は、地盤改良が終わり基礎工事が始まるのを待っている状態です。(6月初旬時点)定期的な会合を持ちながら完成に向けて走っていきます。

ご期待ください

あいの実は、重心・医ケア児者とその家族の人生に寄り添っていくという覚悟で事業を行っています。このプロジェクトが終わりではありません。この先にある住まいの問題、就労の問題などにも取り組んでいきます。是非あいの実の今後にも注目いただき応援をしていただければと思います。

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