あいの実クリニックがオープンして、10ヵ月になろうとしています。顧問の今井尚志先生から頂いたコメントを掲載します。
あいの実クリニックの役割や、先生のクリニックでのお仕事を教えて下さい。
ここのクリニックの役割は重症児の健康管理、ではありません。 私は、子どもも親も「まるごと支援」します。やってくるお母さんたちの考えているのと、全然違う診療になると思いますよ。 なので、ナイトケアできるショートステイが他にできたとしても、あいの実クリニックは、やはりオンリーワンの診療所です。
先生の大切にしておられる考え方や、医ケア児者ファミリーがもっと幸せになれるヒントを教えて下さい。
重度の障がいがある子がいる家族でも、生きがいへの挑戦を続けられるかどうか、です。 私は講演の中でよく「じりつ」について話します。自ら立つ自立、自ら律する自律、両方の意味があるのでひらがなの「じりつ」です。 じりつした人は自分の人生の著者です。次のページを作るのは、自分自身です。重症児は自分の人生を作れるか、ということですが、確かに重症児だけではむずかしい、けれど子どもの人生がお母さんに支配され過ぎることには違和感があります。賛同する人たちからのサポートが必要です。「じりつ」の声を上げること、きっかけ作りを逃さないこと。すると賛同する人は、自然に集まってきます。
あいの実ができることはなんですか?
クリニックでの会話や、スタッフとの触れ合いが、じりつのためのきっかけ作りになります。援助のプロセスが生まれる場所になれば、と思います。
インタビューにご協力くださり、ありがとうございます。あいの実クリニックの風景のインタビューやブログを随時アップします。あいの実クリニック、ショートステイのご利用に関してはこちらから。